◎ヌエボレオン州は米テキサス州と国境を接する工業地帯である。
メキシコ、首都メキシコシティ、警察のパトロール部隊(Getty Images)

メキシコ北部ヌエボレオン州の州議会にデモ隊が押し入り、発煙筒を投げ込んだ。警察当局が11月30日、明らかにした。

それによると、デモ隊は州議会が指名した知事代行に抗議し、議場を一時的に占拠したという。

同州のガルシア(Samuel García)知事は来年6月に予定されている大統領選に立候補するために長期休暇を取ると表明。州議会は29日午後、知事代行の就任を許可した。

ガルシア氏は自身の政党から後任が選ばれることを望んでいたが、州議会は別の政党の議員を指名した。

議事堂に乗り込んだデモ隊は「知事代行を解任してやる」と叫び、入り口ドアと窓ガラスをコナゴナに破壊。議場に突撃した。

州議会は声明で、「知事代行の選出に不満を持った一般市民が、それを阻止しようと議場に乱入した。彼らは警備員や議員を殴り、議場に発煙筒を投げ込んだ」と非難した。

ヌエボレオン州は米テキサス州と国境を接する工業地帯である。

ガルシア氏はソーシャルメディアを活用した選挙運動で若い有権者を取り込みたいと考えている。

一方、オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領の与党・国家再生運動(MORENA)は長年、野党票を分散させるために、当選の見込みのない第3候補を推してきた。

オブラドール氏は30日の定例会見でガルシア氏を擁護し、「他の野党は若く血気盛んなガルシア氏を嫌っているようだ」と語った。

最新の世論調査によると、MORENAの候補は大統領選でリードを保っている。

オブラドール氏は任期満了を持って政界を引退すると表明している。

スポンサーリンク