メキシコ財務省、2金融機関の信託業務を開発銀行に移管、米制裁受け
米財務省は先月末、麻薬カルテルとつながりがあるとして、CIBanco、Intercam Banco、Vector Casa de Bolsaを制裁リストに追加した。
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メキシコ財務省は4日、米国から資金洗浄(マネーロンダリング)への関与の疑いで制裁を受けている2つの金融機関の信託業務を一時的に移管すると発表した。
それによると、メキシコ開発銀行がCIBancoとIntercam Bancoの信託部門を一時的に引き継ぐという。財務省は民間機関への永続的な移管に向けた解決策を模索するとしている。
米財務省は先月末、麻薬カルテルとつながりがあるとして、CIBanco、Intercam Banco、Vector Casa de Bolsaを制裁リストに追加。同省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は3社を「主要な資金洗浄懸念対象」に指定し、米国民および米企業との取引を禁じた。
3社は疑惑を否定している。
メキシコ財務省は声明で、「この移管により、信託業務は中断なく継続され、関係者の利益を保護することができる」と述べた。
メキシコ政府は米側の主張を否定しているが、規制当局は先週、3銀行の管理に介入した。
専門家はこの制裁について、比較的小規模な機関が対象となったものの、銀行間の相互接続性と米国との密接なビジネス関係を踏まえると、メキシコの金融システムに影響を与える可能性があると指摘している。
シェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領はこの制裁について、米側はその主張を裏付ける証拠を示していないと批判した。