メキシコ大統領、米国の国境閉鎖を批判「過剰反応だ」スクリューワームハエ症対策
スクリューワームハエ症はハエの幼虫が皮膚や組織に寄生し、組織を破壊することで感染する病気。主に動物(特に家畜)が感染し、ヒトが感染することもある。
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メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は10日、米国がメキシコ産牛肉の輸入を再び停止したことについて、スクリューワームハエ症(蠅蛆症)に過剰反応していると批判した。
シェインバウム氏は定例会見で、「私たちの立場からすると、再び国境を閉鎖するという米国の決定は完全に過剰な措置だ」と語った。
スクリューワームハエ症はハエの幼虫が皮膚や組織に寄生し、組織を破壊することで感染する病気。主に動物(特に家畜)が感染し、ヒトが感染することもある。
米国は24年11月、メキシコでスクリューワームが発見されたこと受け、家畜の輸入を停止。農務省はその後、家畜の健康状態を評価する新しいプロトコルに基づき、25年2月に制限を解除していたが、5月に再び輸入を停止した。
米農務省は先月末、メキシコ産牛、馬、バイソンの輸入を段階的に再開すると発表した。
米当局は7日から輸入を段階的に再開。しかし、スクリューワームに感染した家畜が確認されたことを受け、輸入を停止した。
シェインバウム氏は「スクリューワームの事例が1件確認されたことは事実であり、当局が感染経路を調べている」と述べた。
メキシコ政府は7日、同国南部に5100万ドルのスクリューワームハエ症対策施設を建設すると発表。これは米国との共同プロジェクトで、週に1億匹の不妊化ハエを生産する予定である。
不妊化ハエの放飼はスクリューワームを持つ野生ハエの繁殖個体群を減少させると期待されている。