◎メキシコで活動する複数の麻薬カルテルがトラの密売で利益を上げている。
メキシコ当局が2022年12月28日に公表した写真、中部ケレタロ州で保護されたトラの子供(La Marque Police Department)

メキシコ警察は28日、中部ケレタロ州の高速道路で逮捕したカップルの車にトラの子供が乗っていたと明らかにした。

州警察によると、カップルの車はパトカーに停止を求められると逃走を図ったという。

しかし、パトカーに進路を塞がれるとすぐに降参した。

メキシコでトラが押収されることは珍しくない。専門家によると、同国内で活動する複数の麻薬カルテルがトラの密売で利益を上げているという。

州警察は声明の中で、「パトロール部隊は車から拳銃4丁、弾倉約100個、トラの子供を押収した」と述べている。

州警察によると、このトラは専門の施設に移され、トレーニングを受けるという。

メキシコで個人がトラを飼うことは違法ではなく、「飼育下で生まれた」個体を飼うことができる。

しかし、近年押収されたトラの大半が密輸または違法に取引されたものであった。専門家によると、一般人がトラを飼育し繁殖させることは極めて困難だという。

トラの飼育は法律で許可されているが、公の場を散歩することはできない。

2020年には第2の都市グアダラハラ近郊でベンガルトラを散歩させていた男が逮捕されている。この飼い主は飼育下で生まれたトラを飼っていたものの、安全規則を満たしていないという理由で逮捕された。

2019年には首都メキシコシティの建物の屋上でトラ3頭を飼育していた男性が退去を求められた。近隣住民は「トラの唸り声がうるさい」と警察に苦情を申し立て、受理された。

メキシコ当局が2022年12月28日に公表した写真、中部ケレタロ州で保護されたトラの子供(La Marque Police Department)
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