◎北西部ソノラ州の当局者は7日遅くの記者会見で、男性9人と女性2人の遺体を確認したと発表した。
2018年3月29日/メキシコ、首都メキシコシティの警察官(Marco Ugarte/AP通信)

メキシコ北部の警察当局によると、行方不明者の捜索を行っている民間のボランティアが米国との国境近くでバラバラ遺体を発見したという。

ソノラ州政府は7日遅くの記者会見で、男性9人と女性2人の遺体を確認したと発表した。

警察当局によると、捜査官は通報を受けた6日と7日に重機などを使って遺体が見つかった洞穴周辺を掘削した。場所は米アリゾナ州ユマと国境を接するソノラ州サンルイス・リオ・コロラドの郊外。

ソノラ州検察庁は会見の中で、「遺体は腐敗しており、身元を確認するためには遺伝子検査や特殊な科学調査を行う必要がある」と説明した。

行方不明者の親族などで構成されているボランティアは地元メディアの取材に対し、「ゴミ捨て場の近くにあった洞穴で遺体を見つけた」と述べた。

警察は全国各地で行方不明者を探しているものの、捜索活動は遅々として進まず、多くの地域で失踪者の親族が自分たちで捜索を行っている。

政府のデータによると、警察が捜索している国内の行方不明者は約10万人。その大半が麻薬カルテルに殺されたと考えられている。

政府は発見した遺体の身元確認にも苦労しており、2月末時点で約52,000人の身元が分かっていない。

政府は麻薬カルテルとの戦いを続けているが、戦争が終結する見通しは全く立っていない。犠牲者数は35万~40万人と推定されている。

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