◎今年メキシコで殺害されたジャーナリストは5人。昨年は過去最悪の13人であった。
2022年9月26日/メキシコ、南西部ゲレロ州イグアラ市、2014年の学生教師失踪事件の捜査を求めるデモ(Marco Ugarte/AP通信)

メキシコ南部ゲレロ州でジャーナリスト3人とその親族2人が正体不明の武装集団に拉致された。警察当局が23日、明らかにした。

それによると、5人は同州在住とみられ、18日から22日かけて誘拐されたという。

ジャーナリスト3人のうち1人は18日、市内で妻と息子とともに拉致。22日には夫婦共働きのジャーナリストが誘拐された。

地元テレビ局は警察筋の話しとして、「このジャーナリスト3人は麻薬カルテルに関する記事を書かないよう脅迫を受けていた」と伝えている。

それによると、3人のうち1人は最近、ゲレロ州政府の汚職事件について繰り返し報じていたという。

首都メキシコシティに拠点を置く報道の自由を求める団体は23日、5人の即時解放を要求。「ゲレロ州の麻薬カルテルは市民への攻撃をやめるべきだ」と非難した。

この団体によると、ゲレロ州では以前にもジャーナリストが誘拐されたり、脅迫に直面したジャーナリスト家族が亡命を余儀なくされたことがあるという。

中央政府は先月、ゲレロ州に陸軍兵士と治安部隊員約300人を追加派遣した。

ゲレロ州では先月、市内の高速道路で警察官13人の遺体が見つかった。警察は麻薬カルテルもしくはギャングが関与しているとみて捜査している。

北部チワワ州シウダー・フアレスでは先週、地元新聞社の男性カメラマンの射殺体が発見された。今年メキシコで殺害されたジャーナリストは5人。昨年は過去最悪の13人であった。

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