◎メキシコ南部では麻薬カルテルの縄張り争いが激化している。
2018年1月6日/メキシコ、首都メキシコシティ郊外(Getty Images/AFP通信)

メキシコ南部チアパス州で与党・国家再生運動(MORENA)の世論調査を行っていた調査員2人が何者かに殺害された。地元当局が3日、明らかにした。

オブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領は定例記者会見で、「3人目の調査員が誘拐され、行方不明のままだ」と語った。

州警察によると、この3人はグアテマラとの国境に近いチアパス州郊外で攻撃を受けたという。

この3人と一緒に行動していた調査員2人は難を逃れた。

一方、国家警察の公安部門は3日、チアパス州内で9月30日に発生した殺人事件に関与した3人が逮捕されたと発表した。

公安の担当官は声明で、「容疑者は被害者の所持品を持っていた」と述べているが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

チアパス州検察は別の声明で、「9月30日の強盗殺人に関与した4人を逮捕し、そのうち3人はグアテマラ人であった」と明らかにした。

チアパス州を含むメキシコ南部では麻薬カルテルの縄張り争いが激化している。

地元メディアによると、殺害された2人の世論調査員の身体には同国№2の麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」のサインが残されていたという。

ハリスコ新生代はチアパス州で世界最大の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」と血みどろの抗争を繰り広げている。

両カルテルは隣国グアテマラでも活動しており、どちらもグアテマラ人をヒットマンとして雇っているとみられる。

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