◎射殺されたのは男性10人と女性3人。負傷者の有無は明らかにされていない。
メキシコ警察の対テロ特殊部隊(Getty Images)

メキシコの警察当局は5日、中部サンルイスポトシ州でギャング13人を射殺したと発表した。

州警察の報道官によると、この13人が所属するギャングは警察官1人とその親族を殺害したという。特殊部隊はこの取り締まりの前にギャング4人を逮捕したと報告している。

地元メディアは警察筋の話を引用し、「銃撃戦はサンルイスポトシ州郊外の地区で4日遅くに発生した」と報じた。

射殺されたのは男性10人と女性3人。負傷者の有無は明らかにされていない。

サンルイスポトシ州の検察庁は5日、「特殊部隊は銃火器、装備、車両を押収した」と声明を発表した。

同検察庁の報道官によると、特殊部隊は警察官1人の殺害に関与したとされるギャング4人を逮捕した際、郊外の地区にギャングの拠点があるという情報を入手したという。

一方、南部ゲレロ州では5日、銃創のある身元不明の6人の遺体と2人の頭部が発見された。警察によると、8人の遺体は黒焦げになった車両の横に並べられていたという。

オブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は麻薬カルテルとの戦争を終結させると公言しているが、犯罪率は高止まりしている。

オブラドール氏は強力な麻薬カルテルと正面衝突するのではなく、社会プログラムを強化することで麻薬の使用者を減らし、カルテルに打撃を与えたいとしている。

オブラドール氏は先月の議会演説で、「暴力に暴力で対抗しても埒(らち)があかない」と述べた。

先月中頃に中部ミチョアカン州郊外で発見された23人の遺体は酸で溶かされ、ひどく損傷していたと報告されている。遺体が発見されたエリアは麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の支配地域だった。

メキシコはシリアやアフガニスタンなどの紛争地を除いて、世界で最も危険な国のひとつとされ、2000年代中頃に本格化した麻薬戦争の犠牲者は35万~40万人と推定されている。

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