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▽ケニア主導の国連支援ミッションは昨年発足。約800人のケニア警察官を中心に、ジャマイカ、グアテマラ、エルサルバドルなどの兵士や警察官が参加している。
ハイチのギャング(Getty Images)

中米ハイチの国連支援ミッションを率いるケニア国家警察の警察官1人が行方不明になっている。国連が26日、明らかにした。

それによると、この警察官らは対ギャング作戦中、攻撃を受けたという。

国連は声明で、「ケニア部隊は25日、首都ポルトープランスでハイチ国家警察の署員を救出する作戦中、行方不明になった」と明らかにした。

一部の地元メディアはこの警察官が殺害されたと報じている。

SNSで共有された動画にはケニア国家警察の制服を着た複数人が銃声が鳴り響く中、周囲を警戒しながら進む様子が映っていた。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは3年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80~90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

最新のギャング間抗争は今月初め頃に発生。ポルトープランスの大部分を支配するギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」と対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら支配地域の拡大を目指しているとされる。

国連によると、一連の暴力で100万人以上が住まいを失い、その大半がその場しのぎの不衛生なキャンプに身を寄せている。

ケニア主導の国連支援ミッションは昨年発足。約800人のケニア警察官を中心に、ジャマイカ、グアテマラ、エルサルバドルなどの兵士や警察官が参加している。

先月にはケニア国家警察の隊員1人がギャングとの戦闘で死亡。ケニア政府は国際社会に対し、部隊への支援を増やすよう求めた。

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