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キューバ燃料危機、全土で停電発生、送電網崩壊

キューバでは火力発電所の老朽化が進む一方、発電に必要な燃料の確保が困難となっている。
2022年9月30日/キューバ、首都ハバナ郊外の集落、停電に抗議する人々(Ramon Espinosa/AP通信)

カリブ海の島国キューバで6日、全国規模の停電が発生した。国営電力会社(UNE)は送電網全体が停止したと発表し、原因を調査するとともに復旧作業を進めている。共産党はエネルギー鉱山省を中心に緊急対応を開始したが、燃料不足と老朽化した電力インフラが重なり、全面復旧には時間を要する見通しである。

キューバでは火力発電所の老朽化が進む一方、発電に必要な燃料の確保が困難となっている。国内で生産できる燃料は需要全体の約4割にとどまり、不足分は輸入に依存してきた。しかし、3月末にロシアから到着した約73万バレルの原油も4月末までに使い切り、その後は十分な補給を受けられない状況が続いていた。

燃料不足は今年初め以降、急速に悪化した。背景にはトランプ米政権がキューバに石油を供給する国に対して関税措置を講じる可能性を示したことがある。この影響で海外からの燃料調達はさらに難しくなり、もともと厳しい経済危機に陥っていた同国のエネルギー事情を一層悪化させた。公共交通機関の多くが運休を余儀なくされ、病院では燃料不足のため数万件規模の手術が延期・中止されるなど、市民生活への影響が広がっている。

今回のブラックアウトが発生する以前から、多くの地域で10時間規模の計画停電が常態化していた。地域によっては連日20時間に及ぶ停電が続き、猛暑の中で冷房や冷蔵庫が使えず、食料の保存や生活環境の維持が困難になっていた。企業活動も停滞し、多くの住民が仕事や学業に支障をきたしている。今回の送電網崩壊によって、こうした状況がさらに深刻化する恐れがある。

キューバでは近年、このような停電が繰り返されてきた。共産党は発電設備の修繕や再生可能エネルギーの導入を進めているものの、財政難や資材不足により抜本的な改善には至っていない。

慢性的な物資不足やインフレ、外貨不足に加え、電力供給の不安定化は国民生活を一層圧迫している。専門家は燃料供給の安定化と送電網の大規模更新が実現しない限り、同様のブラックアウトが今後も発生する可能性が高いと指摘している。今回の停電はキューバが抱える経済危機とエネルギー危機の深刻さを改めて浮き彫りにする出来事となった。

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