◎事件は25日早朝に発生。違法伐採を防ぐためにパトロールしていた民間の隊員4人が銃撃を受けた。
メキシコ、首都メキシコシティ近郊のポポカテペトル山(Marco Ugarte/AP通信)

メキシコ中部プエブラ州の山林で活動していた違法伐採業者がパトロール中の森林警備隊員3人を殺害、1人に重傷を負わせた。警察当局が26日、明らかにした。

それによると、事件は25日早朝に発生。違法伐採を防ぐためにパトロールしていた民間の隊員4人が銃撃を受けた。

ブエブラ州警察は声明で、「4人は恒常業務のひとつであるパトロール中に違法伐採業者の襲撃受けたとみられる」と明らかにした。

逮捕者は出ておらず、警察が殺人事件として捜査している。

重傷を負った1人は市内の病院に搬送、入院した。

メキシコに国営の森林管理局はなく、地元の民間企業が元兵士や警察官などを雇ってパトロールを行うことが多い。

地元メディアによると、今回の事件が発生した山林では過去に何度も違法伐採業者が目撃されていたという。

この山林では昨年、環境活動家の男性が何者かに切りつけられ殺害されている。男性の同僚によると、容疑者はナタのような刃物で切りかかってきたという。

国際NGO「グローバル・ウィットネス」の2021年の年次報告書によると、メキシコは世界で最も環境活動家が狙われやすい国であった。同年、世界中で活動家約200人が死亡、うち54人がメキシコで殺害された。

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