スポンサーリンク
▽ハイチの治安は2021年7月のモイーズ大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。
2024年2月6日/ハイチ、首都プルトープランス中心部から避難する住民(AP通信)

中米ハイチのギャングが警察官4人と民間人4人を殺害した。当局が24日、明らかにした。

それによると、治安部隊は首都ポルトープランス郊外の地区に押し入ったギャングを撃退しようと試み、銃撃戦になったという。

暫定大統領評議会は声明で、「ギャングの支配下にない地域を守ろうとした警察官4人が死亡、民間人も攻撃を受け、4人が殺害された」と述べ、ギャングを非難した。

ソーシャルメディアで共有された動画にはギャングとみられる武装兵が複数の遺体を切り刻み、切断された頭を戦利品として拾い上げ、「犬を捕まえた」と言うところが映っていた。

首相府も声明で襲撃を非難し、複数の負傷者が出ていると明らかにした。

また首相府は「治安の改善が最優先事項であることを再確認し、必要な措置を講じる」と述べた。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

首都ポルトープランスでは3年ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。大統領のポストは今も空席のままだ。

ポルトープランスの90%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は昨年10月頃から激化。アルティボニット県では地元のギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

最新のギャング間抗争は先月初めに勃発。ポルトープランスの大部分を支配するギャング連合「ヴィヴ・アンサム(Viv Ansam)」と対立する複数のギャングが民間人を巻き込みながら支配地域の拡大を目指しているとされる。

一連の暴力とギャング間抗争により、100万人以上が住居を失い、その多くが避難所に身を寄せている。

ハイチ国家警察はケニアが率いる国連支援ミッションとともにギャング撃退に取り組んでいるものの、資金と兵力不足に悩まされている。

国連はこのミッションに2500人を動員するとしているが、資金不足で1000人ほどの要員しか集まっていない。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク