◎1年前、首都ハバナ近郊で食料不足や不況に抗議する数十人が街頭に立ち、SNSでデモを呼びかけた。
2021年7月11日/キューバ、首都ハバナの通り、食料不足などに抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

キューバ共産党は11日、1年前に発生した抗議デモに米国が関与していると非難した。

米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官は11日、キューバの平和的なデモ隊の勇気を称賛し、「米国はキューバ国民を祝福し、弾圧に直面した人々の不屈の闘志を称賛する」とした。

「キューバの皆さんへ。2021年7月11日、米国民は何万人もの人々が基本的人権、自由、より良い生活を求めて声を上げ、街頭に立つ姿を見ました。そして、キューバ政権が国民の声を歓迎せず弾圧し、数百人に実刑判決を科したところも見ています...」

キューバ外相はこの声明にツイッターで反撃し、「私たちは米国が国際法に違反してキューバの秩序と平和を破壊しようとしたことを確認した」と主張した。

1年前、首都ハバナ近郊で食料不足や不況に抗議する数十人が街頭に立ち、SNSでデモを呼びかけた。その情報は瞬く間に拡散し、数万人がキューバ共産党に抗議した。

一部のデモ隊は共産党トップのディアスカネル(Miguel Diaz-Canel)大統領を名指しで非難し、「共産主義者は去れ!」「無能大統領!」などと叫んだ。

共産党はこの前代未聞の抗議デモを徹底的に取り締まり、数百人を拘束。インターネットを遮断することでSNSによる情報拡散を阻止し、地元の独立系ジャーナリストも逮捕した。

国際NGOアムネスティ・インターナショナルは11日、共産党はデモに参加した数百人を恣意的に逮捕投獄し、活動家やジャーナリストを監視下に置き、インターネットを完全に遮断したと非難した。

一方、米国とキューバは今年4月、トランプ政権時代に関係が大きく崩れて以来初めての高官級協議を行い、喫緊の課題である移民問題について話し合った。

またバイデン政権は5月、キューバに対する制裁の一部を緩和した。

しかし、キューバ共産党の抗議デモへの対応や、デモ参加者への弾圧は両国に大きな隔たりをもたらしている。

米国務省は9日、昨年の抗議デモの弾圧に関与した共産党高官28人に追加制裁を科した。同省によると、対象者は共産党の高官や通信部門の職員など。

ディアスカネル大統領はデモ発生時、共産党支持者に抗議者と戦うよう呼びかけ、SNSの情報に惑わされないよう促していた。「さあ、通りに出て戦うのです。革命家たちよ!」

2021年7月11日/キューバ、首都ハバナの中心部(AP通信)
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