◎野党「変革のための市民連合(CCC)」の支持者たち裁判所前で78人の活動家が恣意的に逮捕されたとシュプレヒコールを上げた。
アフリカ南部・ジンバブエの警察当局は27日、首都ハラレの裁判所前で無許可の抗議デモを行ったとして、数十人の野党活動家を警棒で殴打した。
野党「変革のための市民連合(CCC)」の支持者たち裁判所前で78人の活動家が恣意的に逮捕されたとシュプレヒコールを上げた。
現地メディアによると、機動隊は演説していた弁護士を押しのけ、デモ参加者にとびかかったという。
CCCのリーダーら78人は16日、ハラレ郊外の民家で逮捕されて以来、勾留されている。
弁護団によると、78人はこの日、アフリカ連合(AU)の記念日である「アフリカの子どもの日」を記念してバーベキューを行っていたという。
78人は治安を乱した罪や偽情報を拡散した罪などに問われている。有罪判決を受けた場合、禁固5年以下に処される可能性がある。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは先週、この逮捕と勾留について、「平和的集会と表現の自由を侵害する弾圧」と非難。何人かの活動家は拘置所で拷問を受けたと証言していると明らかにした。
ジンバブエを37年間統治した与党ZANU-PF(ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線)のムガベ(Robert Mugabe)前大統領は2017年の軍事クーデターで失脚。その右腕であった権威主義者のムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)氏が翌年の大統領選を制した。
ムナンガグワ政権は野党政治家、活動家、政府に批判的なメディアに嫌がらせをしたり、恣意的に逮捕したりするなど、権威主義的な傾向を強めている。