◎ジンバブエの野党は長年、与党支持者と一部の過激な治安部隊による攻撃や嫌がらせを受けてきた。
2022年3月13日/ジンバブエ、首都ハラエ、野党の政治集会に集まった人々(Twitter/Nelson Chamisa)

3月13日、ジンバブエの地元メディアによると、首都ハラエの警察当局が野党の政治集会を恣意的に妨害した可能性があるという。

変革のための市民連合(CCC)を率いるネルソン・チャミサ党首は3月26日に予定されている予備選挙に先立ち、各地で集会を開催している。

ジンバブエ政府は街頭抗議デモを禁止しているが、CCCの一部の支持者は会場近くの街頭に立ち、機動隊とにらみ合いになった。

地元メディアによると、機動隊は人々に立ち去るよう促したが、与党の政策に反対する一部の活動家が挑発的な踊りを披露し、衝突に発展したという。

機動隊は活動家を拘束したうえで会場に乗り込み、CCCの関係者に集会を中止するよう命じたと伝えられている。

チャミサ党首はツイッターに集会を妨害されたと投稿し、警察の対応を批判した。「私たちは平和と法の支配を支持する党です。警察は有無を言わさず集会を中止しろと命じ、応じなければ逮捕すると脅迫しました...」

与党ZANU-PF党は2017年の軍事クーデターの翌年に行われた総選挙で勝利したものの、貧困、暴力、差別、その他の様々な問題に悩まされており、国民の不満は日に日に高まっている。チャミサ氏は大統領選に立候補したがムナンガグワ大統領に敗れた。

2月末に行われた野党集会では与党の支持者と思われるグループが乱入し、暴力に発展した。報道によると、野党支持者1人が死亡、数十人が重軽傷を負った。警察は与党ZANU-PF党の支持者による犯行と明らかにしているが、暴力に関与した者は捕まっていない。

ジンバブエの野党は長年、与党支持者と一部の過激な治安部隊による攻撃や嫌がらせを受けてきた。2月26日の集会では治安部隊が集会場に催涙ガス弾を撃ち込み、チャミサ党首を支持しないよう命じたと伝えられている。

2022年2月20日/ジンバブエ、首都ハラエで行われた政治集会、野党党首のネルソン・チャミサ氏(Tsvangirayi Mukwazhi/Getty Images/AFP通信)
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