◎その角(犀角、さいかく)はアジアの一部地域で漢方薬として利用され、取引価格は金やコカインに匹敵すると伝えられている。
南アフリカ、クルーガー国立公園のクロサイ(ロイター通信)

国際サイ財団(IRF)は22日、「世界サイの日」に合わせて昨年の世界のサイの生息数と密漁数を報告した。

それによると、サイの最大の脅威は密猟で、世界の生息数はわずかに増加したものの、密漁数も増加している。

シロサイの23年末時点の生息数は1万7464頭で22年の1万5942頭からわずかに増加。クロサイは変わらなかった。

シロサイは国際自然保護連合(IUCN)の準絶滅危惧種に、クロサイは絶滅危惧種に指定されている。

その角(犀角、さいかく)はアジアの一部地域で漢方薬として利用され、取引価格は金やコカインに匹敵すると伝えられている。

シロサイの亜種でキタシロサイは厳密には絶滅しており、ケニアの保護区で2頭のメスが飼育されているだけである。

昨年アフリカ大陸で殺されたサイは合計586頭。そのほとんどが南アフリカで密猟された。

南アには世界最大のサイの生息地があり、その数は推定1万6056頭。IUCNによると、22年の密漁数は551頭であった。

20世紀初頭のサイの生息数は約50万頭。現在は約2万8000頭となっている。

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