▽同国ではキール大統領を支持する勢力とマシャール副大統領を支持する民兵による小規模な戦闘が続いている。
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国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のターク(Volker Turk)高等弁務官がアフリカ東部・南スーダンの紛争当事者に武器を置くよう促した。現地メディアが24日に報じた。
ターク氏は23日付けの声明で、双方に自制を促し、戦闘の影響で人道状況がさらに悪化する可能性があると警告した。
またターク氏は紛争当事者に対し、武器を置き、対話で問題を解決するよう促した。
同国ではキール(Salva Kiir)大統領を支持する勢力とマシャール(Riek Machar)副大統領を支持する民兵による小規模な戦闘が続いている。
キール氏はマシャール氏に近い政府高官を解任し、マシャール派を怒らせている。
3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。
キール氏はこれに反発し、マシャール派の閣僚を含む複数の幹部を逮捕。3月26日にはマシャール氏も逮捕・勾留した。
マシャール氏を含む高官数人が現在、自宅軟禁下に置かれている。マシャール氏の支持者の中には弾圧を恐れ、国外に逃亡した者もいる。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
現地メディアによると、5月3日以来、各地で戦闘が激化し、大勢の死傷者が出ている。OHCHRはキール派の民兵がマシャール派を空爆・砲撃し、民間人が巻き込まれていると報告している。
過去数日の戦闘により少なくとも75人の市民が死亡し、78人が負傷したとされる。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は今週、隣国スーダン国境近くで運営する医療施設が標的になったと明らかにした。