◎政府は市場への介入を拒否し、国民に「忍耐」を呼びかけている。
ウガンダの職業訓練施設、パン生地をこねる実習生(Will-Baxter/CRS)

ウガンダの検察当局は25日、ロシアのウクライナ侵攻による食料や燃料価格の高騰に抗議するデモを促した指導者を刑事告発した。

ベシジェ(Kizza Besigye)氏は大統領選に立候補したこともある野党指導者のひとりで元陸軍士官。24日に首都カンパラの市街地で演説を行い、逮捕された。

地元メディアによると、ベシジェ氏は物価の高騰に平和的に抗議するよう支持者に呼びかけた直後に逮捕されたという。

ベシジェ氏は独房で一夜を明かし、まもなく刑事告発された。同氏は告発状をメディアに公表している。

検察は「破壊や財産の損害につながる可能性のある行為、デモを行うことは望ましくない」と説明している。

ベシジェ氏は長期政権を確立したムセベニ(Yoweri Museveni)大統領に反対する活動家のひとりで、地元メディアによると、この数十年で数百回逮捕されたという。

ベシジェ氏は24日の演説で支持者に「目を覚ませ」と呼びかけ、小麦やガソリンの価格高騰に抗議しなければならないと訴えていた。

一方、政府は市場への介入を拒否し、国民に「忍耐」を呼びかけている。

ムセベニ大統領はアフリカを代表する権威主義者のひとりだが、表向きは民主的な選挙で再選している。

ウガンダのインフレは深刻で、ガソリンの市場価格は4月初めの時点でリッター1万2000ウガンダシリング(約415円)まで高騰した。

ムセベニ氏は先日、国民食のひとつであるキャッサバは健康に良いと推奨し、「パンよりキャッサバを食べよう」キャンペーンを開始した。

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