◎対象は保育園と小中学校。試験期間が早められ、今月26日から冬休みに入る予定。
ウガンダ政府は8日、児童のエボラウイルス感染が相次いでいることを受け、学期を2週間短縮すると発表した。
エボラはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつで、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。
政府は9月、中部ムベンデ県で男性1人がエボラ出血熱で死亡したと発表。2019年以来の死者を報告した。この男性(24歳)のサンプルを調査した結果、スーダン株であることが確認された。
その後、首都カンパラでもエボラ患者が確認され、学校に広がった。
ムセベニ(Yoweri Museveni)教育相は声明で、「政府は学校内での感染拡大を阻止するため、3学期を2週間短縮するという保健省の提案を承認した」と説明した。
ムセベニ氏によると、対象は保育園と小中学校。試験期間が早められ、今月26日から冬休みに入る予定だという。
保健省のまとめによると、全国の累計感染者数は6日時点で135人、死者は53人。児童の感染者は4日時点で23人、そのうち8人が死亡し、16人が濃厚接触者に認定され、医療機関で検査を受けている。
児童の感染者23人のうち11人がカンパラの学校に通っていた。
政府は5日、流行の震源地であるムベンデ県とカサンダ県の封鎖期間を3週間延長した。2県に立ち入ることは原則できず、人が集まりやすい施設と公園はすべて閉鎖されている。
エボラ出血熱はザイール(コンゴ民主共和国)で1976年に初めて確認され、急速に拡大。このウイルスに感染し死亡した人は約1万5000人と推定されている。
感染者の血液や体液に触れると感染する恐れがある。主な症状は発熱、嘔吐、出血、下痢。