◎被告は地方警察の対テロ作戦に関する情報を記事にしたことで逮捕された。
2021年9月28日/チュニジア、首都チュニス、サイード大統領の統治に抗議するデモ(Getty Images/AFP通信)

チュニジアの控訴裁判所は17日、対テロ作戦の詳細を報じたジャーナリストに懲役5年の実刑判決を言い渡した。

被告の弁護士は記者会見で「最高裁に上訴する」と述べた。

30以上の人権団体がこの判決を非難し、反対意見への弾圧が強まっていることに懸念を表明した。

地元メディアによると、被告は地方警察の対テロ作戦に関する情報を記事にしたことで逮捕されたという。被告は意図的に機密情報を漏らし、警察に情報源を明らかにすることを拒否したとして起訴された。

地元のラジオ局は関係者の話として、「被告に対テロ作戦の詳細をリークした情報源は禁固10年を言い渡された」と報じている。この裁判は完全非公開で行われたとされる。

首都チュニスの地裁は被告に懲役1年を言い渡し、被告側はこれに控訴した。控訴裁(高裁)は地裁の判決を支持したうえで、刑期を5年に引き上げた。

全国ジャーナリスト組合SNJTは声明で、「この判決は報道の自由を脅かし、チュニジアのイメージをひどく損なう」と批判した。

また同組合は判決を「国家の恥」と断じた。それによると、同国内で働くジャーナリスト約20人が訴追され、裁判を待っているという。

同組合は「報道の自由と民主主義を守るために、18日に座り込み抗議を行う」と呼びかけた。

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