◎チュニジアの海岸とランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
北アフリカ・チュニジア沖で移民船が沈没し、少なくとも41人が死亡した。現地メディアが9日に報じた。
それによると、ボートは東部沿岸の町スファックスを出港し、イタリアのランペドゥーザ島を目指していたという。
AP通信はイタリア沿岸警備隊の話しを引用し、「コートジボワールとギニア出身の4人を救助し、ランペドゥーザ島に移送した」と伝えている。
このボートは3日の現地時間午前10時頃にスファックスを出港。子供3人を含む45人が乗っていたと伝えられている。
沿岸警備隊によると、ボートは波に飲まれて大破したという。
APは当局者の話しとして、「生存者を含む10数人がライフジャケットを着用していたものの、助かったのは4人だけだった」と伝えている。
ランペドゥーサ島沖では先週、移民を乗せた2隻の船が沈没し、少なくとも31人が行方不明になっている。
イタリアの気象台によると、シチリア島とランペドゥーサ島の周辺海域はこの数日、ひどく荒れており、沿岸警備隊の巡視艇でも航行が難しいほどだという。
ランペドゥーサ島沖ではこの数日でアフリカ・中東・アジアの移民2000人が救助されたと報告されている。
イタリア内務省の統計によると、同国に今年到着した移民は9万2000人近くに達し、前年同期の約4万3000人から倍以上に増加した。
チュニジアの海岸とランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
国際移住機関(IOM)によると、今年チュニジアーランペドゥーサ島ルートで死亡した移民は確認できているだけで1800人以上。