◎毎年、何万人もの移民がトルコやアフリカ北部から地中海を渡ってスペイン、イタリア、マルタ、ギリシャに不法入国する。
チュニジア沖、イタリアを目指す移民(Getty Images)

アフリカ北部・チュニジアの海岸に移民とみられる13人の遺体が打ち上げられた。沿岸警備隊が26日、明らかにした。

それによると、遺体はイタリア南部ランペドゥーサ島の対岸に位置する東部沿岸の浜辺で25日に発見されたという。

チュニジアとランペドゥーサ島は150キロほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。

地元メディアは関係者の話しとして、「遺体はすべてサハラ砂漠以南から来たアフリカ出身の移民とみられ、身元と国籍は調査中である」と報じた。

アフリカ北部のリビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織はサハラ砂漠以南の紛争地などから逃れた移民を集め、頼りない木造船やゴムボートに乗せ出港させている。

今年1~5月の間にチュニジアの沿岸警備隊が沖合で拘束した移民は3万人を超えた。この間、462人の遺体が収容されている。

毎年、何万人もの移民がトルコやアフリカ北部から地中海を渡ってスペイン、イタリア、マルタ、ギリシャに不法入国する。その多くは貧困、戦争、気候変動、迫害から逃れた女性や子供である。

チュニジア当局は今月初め、東部の海岸で5人の遺体を発見した。

チュニジア当局は近年、人身売買組織を厳しく取り締まっている。人身売買罪で有罪となった場合、20年以下の禁固刑に処される可能性がある。

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