◎第61回独立記念日(12月9日)の式典費用は44万5000ドルと見積もられていた。
タンザニアのハッサン大統領(Getty Images)

タンザニアハッサン(Samia Suluhu Hassan)大統領は6日、独立記念日の式典を中止し、その費用で支援が必要な子供が通う小学校に寮を建設するよう命じた。

第61回独立記念日(12月9日)の式典費用は44万5000ドルと見積もられていた。

報道によると、8つの小学校に寮が建設される予定だという。

政府報道官は5日の記者会見で式典中止を発表し、その予算を寮建設に充てると説明していた。また報道官によると、大掛かりな式典を中止する代わりに、大統領主催の公開対話を行って独立を祝う予定だという。

タンザニアが独立記念日の式典を中止したのはこれが初めてではない。

故マグフリ(John Magufuli)前大統領は2015年の式典を中止、最大都市ダルエスサラームの道路建設に予算を流用した。

2020年には医療施設の改修や医療機器購入に充てた。

ハッサン氏は昨年、マグフリ氏の跡を継いで大統領に就任した。

地元メディアによると、ハッサン氏は今年、太り気味の警察官に仕事の効率を上げるために減量を命じたという。

またハッサン氏は前政権の方針を見直し、国民に子作りに励むよう促した。マグフリ氏は避妊具の使用を推奨していた。

マグフリ氏は汚職を拒絶し政治から無駄を省くことで有権者の支持を集めたものの、野党議員を力でねじ伏せ非難されることがあった。

ハッサン氏の政府スタイルはマグフリ氏と同じく市民ファーストだが、思慮深く思いやりがあると信じられている。

タンザニアの故マグフリ前大統領(Khalfan Said/AP通信)
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