◎デング熱は蚊が媒介する疾患で、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔吐などの症状がみられる。
スーダン、ダルフール西部の住宅地(Getty-Images)

スーダンの保健当局は23日、南コルドファン州などでデング熱が大流行し、これまでに少なくとも26人が死亡したと発表した。

デング熱は蚊が媒介する疾患で、発熱、発疹、頭痛、骨関節痛、嘔吐などの症状がみられる。主に熱帯地域の水源近くで蔓延する。

保健省はソーシャルメディアに声明を投稿。21日時点で460人が発症し、3400人以上が感染疑いで療養していると発表した。

死者の大半が南コルドファン州で確認された。人権団体「スーダン医師中央委員会」は今月初旬に同州内で最初のデング熱患者が確認されたと報告していた。

デング熱の症状はインフルエンザに似ており、放置すると臓器不全や死に至ることもある。

世界保健機関(WHO)によると、スーダン国内で2019年に発生したデング熱の流行では少なくとも5人が死亡したという。

スーダンは2019年4月の無血クーデターで独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)を追放し、民主化への道を歩み始めていたが、昨年10月の軍事クーデターで計画が頓挫して以来、機能不全に陥っている。

今年8月から9月にかけての洪水では確認できているだけで144人が死亡、数百人が負傷し、数万人が避難を余儀なくされた。被害の全容は不明だが、国連は約30万人が被災、民家約1万7000戸が倒壊したと推定している。

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