◎現地メディアはハウサ族とビルタ族が衝突したと報じている。
スーダン政府は16日、南部の青ナイル州で部族間衝突が発生し、少なくとも31人が死亡したと発表した。
現地メディアはハウサ族とビルタ族が衝突したと報じている。州政府によると、両部族は今週初めに発生した農民殺害事件に抗議し、衝突に発展したという。
全国の暴力事件を調査しているスーダン医師中央委員会によると、当局は現地に部隊を派遣したが、衝突は16日午後の時点でまだ続いているとした。
州政府は軍に支援を求め、大隊と準軍事組織の即応支援隊RSFが現地に配備された。また州政府は州内全域に夜間外出禁止令を発令し、衝突が発生した地域での集会を禁じた。
報道によると、少なくとも39人が重軽傷を負い、16の店舗が略奪被害を報告したという。
スーダン医師中央委員会は16日の声明で、「青ナイル州の医療体制は崩壊寸前の状態で、負傷者の治療をまともに行えずにいる」と報告した。
同委員会は軍事政権に対し、負傷者を首都ハルツームやオムドゥルマンの医療機関に搬送するよう要請した。
軍事政権を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍は声明を出していないとみられるが、一部のメディアは負傷者の搬送が始まったと報じている。
スーダン軍は昨年10月のクーデターで政権を奪取したものの、国家運営に失敗し、治安の悪化を招いた。
今年4月に西部ダルフール地方で発生した部族間衝突では200人以上が死亡。ダルフールの暴力は6月に再拡大し、さらに120人以上が死亡したと報告されている。