◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダン、軍事政権を率いるブルハン将軍(Getty Images)

スーダン軍政を率いるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍は24日、スイス・ジュネーブで開催された和平交渉に改めて不満を表明し、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」を倒すために、「必要であれば100年でも戦う」と主張した。

ブルハン氏は拠点を置く紅海沿岸の都市ポートスーダンで記者団の取材に応じ、「仲介国が主導する交渉には参加しない」と明言。「RSFと共存するつもりはないし、許すつもりもない」と述べた。

軍政とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の5割強にあたる約2500万人が食料不足に喘ぎ、1万4000人以上が死亡、3万人以上が負傷したと推定されている。

激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

同国では数週間前から広い範囲で大雨が続き、悲惨な状況に拍車をかけている。

ブルハン氏は記者団に対し、「武器を置くつもりはなく、RSFを倒すまで戦い続ける」と語った。

米国などが仲介する和平交渉は8月14日から始まり、進展のないまま、23日に終了した。

米国、サウジ、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)は多くの市民が飢饉や複数の感染症に直面していると警告。双方に対し、「和平が難しいのであれば、一時的な停戦でもいいので応じてほしい」と呼びかけていた。

RSFの代表団は交渉に出席したが、ブルハン氏は率いる軍政は最後まで代表団を送らなかった。現地メディアによると、仲介国はこの期間中、軍政と電話で連絡を取り合っていたという。

仲介国の代表団は23日の声明で、「軍指導部が出席しなかったことは誠に遺憾であり、人道支援の大量搬入を含む速やかな対応が必要な複数の問題の解決が先延ばしされた」と非難した。

国連の世界食糧計画(WFP)と国際移住機関(IOM)は今週、半年ぶりに隣国チャドからスーダンに食料などの物資を搬入することができたと明らかにした。

この物資はダルフール地方に送られる予定だ。

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