▽南スーダンでは現在、国軍とマシャール氏を支持する武装勢力との戦闘が激化している。
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アフリカ東部・南スーダンのマシャール(Riek Machar)副大統領は隣国ウガンダが装甲車と空軍部隊を南スーダンに送り込み、国軍を支援していると非難した。現地メディアが25日に報じた。
それによると、ウガンダは国連の武器禁輸措置を無視して、国軍を支援しているという。
南スーダンでは現在、国軍とマシャール氏を支持する武装勢力との戦闘が激化。キール(Salva Kiir)大統領の管理下にある国軍は上ナイル州などで空爆を実施し、十数人を殺害したと伝えられている。
マシャール氏は国連、アフリカ連合(AU)、東アフリカ地域の地域経済共同体IGAD(政府間開発機構)に宛てた書簡の中で、「ウガンダによる軍事介入は5年にわたる残忍な内戦を終結させた2018年の和平合意に違反している」と非難した。
ウガンダはキール氏とマシャール氏の関係が悪化する中、キール氏の要請に基づき、今月初めに軍隊を派遣したと明らかにしていた。
3月初旬、南スーダン北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。
キール氏はこれに反発し、マシャール陣営の閣僚を含む複数の幹部を逮捕した。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
キール氏はこの数週間、マシャール氏に近い政府高官を解任し、マシャール派を怒らせている。
国連は25日、一連の戦闘とヘイトスピーチの増加により、南スーダンが本格的な内戦に突入する可能性があると警告した。
ウガンダは北の隣国南スーダンで内戦が起きれば、難民が国境を越えて押し寄せ、自国だけでなく、地域の安全保障に深刻な影響を与える可能性があると懸念している。
マシャール氏は書簡の中で、「ウガンダ軍は現在、民間人に対する空爆に参加している」と主張。ウガンダに軍を撤退させるよう求めた。