◎シロサイは国際自然保護連合(IUCN)の準絶滅危惧種に、クロサイは絶滅危惧種に指定されている。
南アフリカ、クルーガー国立公園のクロサイ(Getty Images)

南アフリカ当局は6日、昨年のサイ密猟数が一昨年からわずかに減少したと発表した。

環境省によると、同国最大の野生動物保護区、クルーガー国立公園のパトロールを強化した結果、同園内の密猟数は減少したという。

しかし、密猟者は他の地域に移動し、サイやアフリカゾウの角を狙った。

シロサイは国際自然保護連合(IUCN)の準絶滅危惧種に、クロサイは絶滅危惧種に指定されている。

犀角(さいかく)はアジアの一部地域で漢方薬として利用され、取引価格は金やコカインに匹敵する。

環境省によると、2022年に確認されたサイの密猟数は448頭。2021年から3頭減少した。

クルーガー国立公園の密猟数は124頭。クワズールー・ナタール州の州立公園では228頭、私有地では16頭が殺された。

全国の私有地で殺されたサイは86頭に達し、過去最多を更新した。

環境省の報道官はクワズールー・ナタール州政府に対し、連邦政府の方針に基づき、密猟の取り締まりを強化するよウ求めた。

警察は昨年、サイの密猟に関与したとして132人を逮捕した。

世界の野生のサイの80%近くが南アに生息している。

密猟者は高性能機器を使ってサイやアフリカゾウを追跡し、麻酔銃で眠らせ、角を切り落とす。角を無理やり切り取られた動物の大半が出血死する。

アフリカの野生動物保護団体は犀角を人間の爪のように切って密猟を防止している。

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