◎アルシャバーブはソマリア南部と中部の大部分を支配し、首都モガディシュ近郊まで支配地域を拡大したとみられる。
イスラム過激派組織アルシャバーブの戦闘員(Getty Images/EPA通信)

ソマリア政府は3日、イスラム過激派組織アルシャバーブがヒーラーン州の政府庁舎を襲撃し、少なくとも20人が死亡、36人が負傷したと発表した。

アルシャバーブは同日、犯行声明を出した。ヒーラーン州は首都モガディシュの北に位置する。

一方、ソマリア政府はこの攻撃が発生する数時間前、米国などの協力を受け、アルシャバーブの賞金首を殺害したと発表した。米軍は1日にソマリア南西部を空爆したと報告していたが、対象は明らかにしていなかった。

AP通信はヒーラーン州知事の声明を引用し、「副知事と保健相が殺害された」と報じている。

知事によると、アルシャバーブは庁舎の入り口ゲートを自動車爆弾で破壊し、その数分後に別のトラックが庁舎に突っ込み自爆したという。

庁舎内にいた多くの市民も爆発に巻き込まれ死傷した。

国連のデュジャリック(Stephane Dujarric)報道官は3日、グテレス(Antonio Guterres)事務総長の声明を引用し、この攻撃を厳しく非難した。「国連はソマリアの平和を確立するという人々を支援し続けます...」

攻撃を目撃したという男性はAP通信に、「爆発物を積んだトラックは午前10時頃に政府庁舎に突っ込んだ」と説明した。男性によると、庁舎内には職員や市民の遺体が散乱していたという。

地元警察の報道官は3日、「アルシャバーブの犯行であることを確認した」と報告した。

アルシャバーブはソマリア南部と中部の大部分を支配し、モガディシュ近郊まで支配地域を拡大したとみられる。モガディシュで8月に発生したホテル占拠事件では民間人少なくとも12人が殺害されたと伝えられている。

米国は5月、米兵数百人をソマリアに再配備する計画を発表した。

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