◎男性議員は女性議員(与党)の質疑に腹を立ててビンタを見舞い、もう一人の男性議員は女性の腹を蹴ったとされる。
セネガル、首都ダカールの連邦議会(Carmen Abd Ali/AFP通信/Getty Images)

セネガルのメディアによると、国会で女性議員に暴力を振るった野党議員2人が拘束され、傷害罪で裁判にかけられる予定だという。

この事件は今月1日に発生した。

男性議員は女性議員(与党)の質疑に腹を立ててビンタを見舞い、もう一人の男性議員は女性の腹を蹴ったとされる。

本会議中の乱闘はテレビで生中継され、地元メディアは暴力とその後の乱闘に参加した議員を「大バカ者」と呼んだ。

質疑に立った女性議員はイスラム教の宗教指導者を非難した。議員によると、この宗教指導者は11月末に約束を破り、サル(Macky Sall)大統領を軽んじたという。約束の詳細は不明だ。

ビンタされた女性議員はイスを放り投げて反撃したものの、勢い余って転倒。拘束された議員のひとりはこの時、女性議員の腹を蹴ったとみられる。

与野党の対決はSNSで拡散し、議長が怒り・不満・悲しみを表明する事態となった。「国会で暴力を振るわないでください。国民の代表が国民の前で殴り合わないでください...」

報道によると、殴られた女性議員は入院したという。議員の陣営が提出した診断書には、「議員は妊娠しており、胎児を失う可能性があった」と書かれていた。

その後、女性議員に暴力を振るった2人は国会から姿を消し、与野党は行き過ぎた行為の責任、フォローアップ、議員不逮捕特権の解除の必要性などについて議論した。

AFP通信によると、男性議員2人は12日に国会に姿を見せ、13日に連行・身柄を拘束されたという。AFPは弁護士のコメントを引用し、「2人はダカールの検察庁に連行された」と報じている。

国会は野党が提出した問責決議案を採決し、反対多数で否決した。与党は罷免を求めている。

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