◎公式市場における通貨規制の撤廃が非公式市場の暴落を招いた。この規制がナイラの価値を支えていたのである。
2007年4月20日/ナイジェリア、デルタ州ワリのガスパイプライン(Getty Images/AFP通信)

ナイジェリアの通貨ナイジェリアナイラの闇市場での取引価格が最安値を更新し、「1ドル=1100ナイラ」まで急落した。地元の市場当局が18日、明らかにした。

それによると、市場のドル不足は深刻で、インフレに拍車をかけることは確実である。

闇市場の取引価格は17日に「1ドル=980ナイラ」まで急落。公式レートは「1ドル=770ナイラ」前後となっている。

公式市場における通貨規制の撤廃が非公式市場の暴落を招いた。この規制がナイラの価値を支えていたのである。

中央銀行は今年、公式市場における特定の品目のドルへのアクセスに対する8年間の禁止措置が解除されたことを受け、流動性を強化するために外国為替市場に断続的に介入する計画を発表した。

ナイラは先月の時点で「1ドル=1000」の大台を突破。ここ数カ月のインフレ率は30%近くに達し、ガソリン価格は3倍に跳ね上がっている。

ナイジェリアはOPEC(石油輸出国機構)のメンバーであり、アフリカ最大の原油生産国だが、精製能力が低く、国内で消費する燃料の大半を輸入している。

中央政府のガソリン補助金打ち切りも価格高騰に拍車をかけている。

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