治安部隊が30人の武装勢力を殺害 ナイジェリア北西部

数百人の武装勢力が8日夜から9日にかけて複数の集落を襲撃したことを受け、軍と警察が合同作戦を実施した。
アフリカ西部・ナイジェリア、陸軍の兵士(Getty Images)

アフリカ西部・ナイジェリアの治安部隊が北西部カツィナ州で少なくとも30人の武装勢力を殺害した。当局が10日、明らかにした。

それによると、数百人の武装勢力が8日夜から9日にかけて複数の集落を襲撃したことを受け、軍と警察が合同作戦を実施したという。

カツィナ州政府は声明で、「治安部隊が武装勢力に対する反攻作戦を決行し、銃撃戦の末、警察官3人と兵士2人が死亡した」と明らかにした。

また同政府は「武装勢力の戦闘員少なくとも30人を無力化し、作戦を継続している」と述べた。

ナイジェリアでは過去数カ月でイスラム過激派や犯罪集団による虐殺事件が多発。地元メディアによると、25年上半期にこのような事件で殺害された市民は確認できているだけで2266人に達したという。

中部プラトー州では7日、身元不明の武装集団が地元の自警団員少なくとも70人を殺害。数百人のボランティア自警団がイスラム過激派の拠点がある地区に向かっていたところ、待ち伏せ攻撃を受けた。

ナイジェリア北中部では西アフリカ最大のイスラム過激派ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」など、数十の過激派や武装勢力が活動している。

ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。

中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。

ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。

SHARE:
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします