◎イスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む武装集団はナイジェリアだけでなく近隣諸国にも深刻な影響を与えている。
2021年2月26日/ナイジェリア、ジャンギーブ(Getty Images/AFP通信)

1月9日、ナイジェリア北部ザムファラ州で数日間続いた武装集団による無差別攻撃の死者は少なくとも200人に達した。

事件を目撃した市民はロイター通信に、「バイクに乗ったギャング団が次々に村を襲撃し、住民を無差別に攻撃した」と語った。

一連の攻撃は国軍が1月3日に行った対テロ作戦の報復と考えられている。政府はザムファラ州やニジェールとの国境近くに位置する武装集団の拠点を空爆した。

イスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む武装集団はナイジェリアだけでなく近隣諸国にも深刻な影響を与えている。

地元メディアは9日、国軍の空爆で拠点を失った武装集団がザムファラ州の西部に向かったと報じた。政府の報道官はAFP通信の取材に対し、「200人以上が埋葬されたと報告を受けている」と明らかにした。

AFP通信によると、今回の攻撃で10,000人以上が住まいを失い、行方不明者は分かっているだけで数十人にのぼるという。

ナイジェリアのムハンマド・ブハリ大統領は9日の声明で、「政府は無法者との戦いに屈しない」と誓った。「盗賊団は国軍の圧力に耐えかね、民間人に対する野蛮な攻撃を繰り返しています。私はこれらの大量虐殺に関与したグループや個人を討伐すると誓います」

国軍は先週、「北部地域の武装集団の構成員537人を殺害し、昨年5月以降の逮捕者は370人を超えた」と発表していた。

一方、北部ケビ州の政府当局者は9日、約半年前に武装集団に誘拐された児童30人と教師1人が解放されたと発表した。当局が身代金の支払いに応じたかどうかは明らかにされていない。この武装集団は昨年6月に市内の学校の生徒102人と教師8人を誘拐した。

ナイジェリアとニジェールの国境沿いに広がる広大な密林地帯には、多くの武装集団の拠点があると伝えられている。

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