◎ナイジェリアは世界で最も交通事故の多い国のひとつであり、毎年推定5万~6万人が死亡している。
2023年1月29日/ナイジェリア、最大都市ラゴス、バスと衝突し横転したトラック(Getty Images)

ナイジェリアの警察当局は29日、南部でトラックとバスが絡む交通事故が2件発生し、子供を含む少なくとも20人が死亡したと発表した。

最大都市ラゴスでは交通量の多い橋の上でコンテナを積んだトラックと市営バスが衝突。バスは欄干を突き破って数メートル下に転落し、コンテナの下敷きになった。

この事故で子供2人を含む乗客9人が死亡。女性1人が救助された。トラックの運転手は無事だった。

事故を目撃した男性はAP通信の取材に対し、「バスはコンテナに押しつぶされ、ぺしゃんこになった」と語った。

APによると、橋の通行人や周辺住民たちがつぶれたバスから乗客を救い出そうとしたものの、約1時間後に救助隊が到着するまで、乗客を助け出すことはできなかったという。

一方、ラゴス近郊のオンド州ではバスがトラックと衝突・炎上。乗客乗員11人全員が死亡した。

州当局によると、事故は29日の早朝に発生したという。地元メディアは警察関係者の話を引用し、「遺体は性別を確認できないほど損傷している」と報じた。

事故を目撃したという男性はツイッターに、「バスは衝突直後に炎上し、近づけるような状況ではなかった」と投稿している。

ナイジェリアは世界で最も交通事故の多い国のひとつであり、毎年推定5万~6万人が死亡している。その原因の大半が無謀運転とルール無視だ。

特に最大都市ラゴスはトラックや大型車が頻繁に行き来し、事故件数も群を抜いて多い。

政府は様々な法律を導入して交通事故を減らそうとしているが、件数と死者数はこの数年、ほぼ横ばいで推移している。

北東部ボルノ州で昨年11月に発生したバス2台が正面衝突する事故では37人が死亡。その大半が焼死した。

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