▽ニジェール・デルタの一角を占めるオゴニランドはアフリカ大陸で最も早い時期に原油を産出した地域のひとつであり、何十年もの間、世界最悪と言われる石油汚染と向き合ってきた。
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アフリカ西部・ナイジェリア最大の産油地帯ニジェール・デルタのパイプラインが破裂し、大量の原油が流出した。地元の環境活動家が16日、明らかにした。
それによると、破裂したのは石油大手シェルがかつて運営していたトランスニジェールパイプライン。2カ月前にも破裂・爆発事故が起きていた。
ロイター通信はニジェール・デルタの環境汚染を調査している団体の声明を引用し、「この流出事故は5月6日に発生し、2週間近く経った今も止まっていない」と報じた。
また団体は政府の対応を非難。「地元住民への配慮の欠如を示している」と述べた。
ニジェール・デルタの一角を占めるオゴニランドはアフリカ大陸で最も早い時期に原油を産出した地域のひとつであり、何十年もの間、世界最悪と言われる石油汚染と向き合ってきた。
その利益はしばしば大手石油会社や政府の財源になってきた。地元住民は長い間、有毒廃棄物とわずかな補償に不満を抱いてきた。
環境保護団体は声明で、「我々は災害地帯におり、偶発的な火種からさらなる災害につながる可能性がある。1週間前に起きたこの流出事故がまだ止まっていないという事実は、政府がオゴニランドを軽視し、新たな悲劇を防ごうとしないことを強く示している。古い油田は閉鎖し、廃坑にすべきだ」と述べた。
ナイジェリアの石油コンソーシアムであるルネサンス・グループがこのパイプラインを運営する子会社を所有している。流出の原因は明らかになっていない。
ナイジェリアはアフリカ最大の原油輸出国であり、環境汚染だけでなく、違法製油所も社会問題になっている。
違法業者は主に南部に拠点を置き国営企業のパイプラインから原油を抜き取り、販売する。