◎当局はこれまでに300人以上を逃走の罪で逮捕した。
2022年7月6日/ナイジェリア、首都アブジャの刑務所(Chinedu Asadu/AP通信)

ナイジェリア当局は6日、イスラム過激派組織が首都アブジャの刑務所を襲撃し、600人以上の受刑者を脱獄させたと発表した。

当局はこれまでに300人以上を逃走の罪で逮捕したと伝えられている。

イスラム過激派組織は5日の現地時間午後10時頃に国内最大の刑務所であるクジェ(Kuje)刑務所を襲撃。爆発物で外壁を破壊し、建物内に押し入った。

内務省の報道官は記者団に対し、「武装テロリストはクジェ刑務所の外壁をコナゴナに吹き飛ばし、看守1人を撃ち殺した」と説明した。

報道官はイスラム過激派組織の犯行と断言したが、組織名は明らかにしなかった。一部の地元メディアは「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の犯行と報じている。

一方、北西部カツィナ州ではブハリ(Muhammadu Buhari)大統領の訪問に先立ち警察官が現地を視察していたところ、武装集団の襲撃を受けた。

大統領報道官は声明で、「武装集団は警察の到着に合わせて攻撃を開始した」と述べている。当局によると、武装集団は軍の攻撃を受け撤退したという。

ボコ・ハラムなどのジハード組織は北部地域に拠点を置いている。これらの組織は北部の刑務所を何度か襲っているが、アブジャの刑務所が攻撃を受けたのは初めて。

ラゴスのオンライン新聞「The Cable」によると、2017年以降に同国の刑務所から脱獄した受刑者は少なくとも4300人にのぼるという。

2021年には3回脱獄事件が発生し、2500人以上が逃走している。

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