◎ナイジェリアはアフリカ最大の原油産出国である。
2022年3月15日/ナイジェリア、ラゴスのガソリンスタンド(Getty Images/AFP通信)

アフリカ最大の原油産出国ナイジェリアの燃料危機は収まる気配を見せず、首都アブジャやラゴスのガソリンスタンドにはこの数カ月、毎日長蛇の列ができている。

地元メディアによると、数時間待ちは当たり前で、多くの市民が1日の大半をガソリン探しに費やしているという。

ナイジェリアの燃料危機は世界が経済活動を本格化させた1年ほど前から始まり、ロシア・ウクライナ戦争で劇的に悪化した。ガソリンの小売価格はこの数カ月で倍以上になった。

タクシー運転手の男性はアフリカニュースのインタビューの中で、「8時間ならんで給油し、消費し、また8時間ならぶ。この繰り返しです」と語った。「私たちは本当に苦しんでいます。政府に何とかしてほしいと訴えていますが、数カ月この生活が続いています...」

ナイジェリアはアフリカ最大の原油産出国であり、OPECによると、5月の同国の平均産出量は1日142万バレルだった。

しかし、ナイジェリアには製油所が4つしかなく、国内で消費する燃料のほとんどを輸入している。

ある専門家はソーシャルメディアに、「世界有数の産出国がなぜガソリンを輸入しているのか?」と投稿している。「インフラに投資しなかったツケが国民に回ってきたのです...」

燃料危機に悩まされている欧州諸国はアフリカの産出国に活路を見いだし、大急ぎで原油・LNG契約交渉を進めている。

専門家は、「ナイジェリアは石油市場で有利な立場にあるはず」と指摘している。「欧州だけでなく世界のいくつかの国がナイジェリアとの関係を強化し、原油を売ってほしいと考えています。このチャンスを逃す手はありません」

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