◎税関職員は「牛のペニス」と申請された輸出品をチェックした際、違和感を覚え、詳細検査を実施した。
2020年12月16日/ナイジェリア、カツィナ州カンカラ、男性とロバ(Sunday Alamba/AP通信)

ナイジェリア当局は8日、香港に密輸されようとしていたロバのペニス数千本を押収したと発表した。

関税局の報道官は記者団に対し、「ラゴスの国際空港でロバのペニス数千本を確保した」と語った。

報道官によると、税関職員は「牛のペニス」と申請された輸出品をチェックした際、違和感を覚え、詳細検査を実施したという。

ロバのペニスは16袋に分けて梱包されていた。

警察は「押収品に関与した個人または企業を速やかに特定する」と声明を発表した。

地元メディアによると、空港でロバのペニスが押収されたのは恐らく初めてだという。ロバの皮は高値で取引されることで知られている。ナイジェリアは法律でロバの皮の輸出を禁じている。

ナイジェリアの税関は7月、隣国ニジェールから密輸されたロバの皮11万6000ドル相当を押収した。

ナイジェリア政府はロバの皮の密輸を何とか食い止めようとしている。報道によると、北部地域のロバの生息数が激減しているという。

上院は昨年、ロバの殺処分を禁止する法案を提出した。

法案を起草した議員はロバの殺処分を禁止することで、皮やペニスの密輸を防ぎたいと考えているが、法案の審議は続いており、成立の見通しは立っていない。

一部の東南アジア諸国ではロバの皮を使った漢方薬が人気で、高値で取引されている。最大の密輸先は中国とみられる。

殺処分禁止法案を支持する超党派グループは、「ロバの取引で大きな利益を得ているのは中国の業者」と指摘。繁殖力の低いロバを乱獲すれば絶滅の可能性もあると警告している。

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