◎ニジェールの大統領警護隊らで構成される反乱軍は7月26日に首都ニアメの大統領府を占拠し、バズム大統領とその家族を拘束。その後、チアニ将軍が国家元首に就任した。
2023年8月3日/マリ、首都バマコ、ゴイタ大佐(中央)とニジェール軍政関係者の会談(Getty Images/AFP通信)

先月末の軍事クーデターで政権を奪取したニジェール軍政の高官が隣国マリを訪問し、ゴイタ(Assimi Goita)大佐らと会談した。現地メディアが3日に報じた。

それによると、ニジェール軍政の高官は首都バマコでゴイタ氏らと会談したという。会談の内容は明らかにされていない。

西側諸国はニジェールがロシアの影響下に入ることを恐れている。特にマリ軍政はロシアの民間軍事会社ワグネルと契約を結び、傭兵を最大1000人受け入れているとされる。

マリとブルキナファソの軍政指導者は今週、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)がニジェール軍政に対し、1週間以内に憲法秩序を回復しなければ軍事介入も辞さないと警告したことについて、「ニジェールへの介入は我々への宣戦布告と見なす」と警告する異例の措置をとった。

ニジェールと近隣諸国では汚職がはびこり、イスラム過激派の脅威にも対処できず、市民の不満が高まっている。その矛先は西アフリカ・中央アフリカの旧宗主国であるフランスに向けられた。

西側と対立するロシアはこれらの国々の不満に付け込み、マリや中央アフリカ共和国などにワグネルを送り込むことに成功した。

ECOWAS加盟国ナイジェリアの国営電力会社は今週、ニジェールへの電力供給を停止し、軍政に圧力をかけた。同社はニジェールの電力シェアの70%を占めている。

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