◎コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。
2018年9月1日/モザンビーク、首都マプト郊外の村(Getty Images/AFP通信)

世界保健機関(WHO)は31日、サイクロン・フレディの影響を受けたモザンビークでコレラやポリオなどの感染症が蔓延する可能性があると警告した。

WHOモザンビーク事務所は声明で、「モザンビークの市民100万人以上がコレラ、ポリオ、コロナウイルスに感染する恐れがある」と述べた。

それによると、同国では毎年10月~4月にかけてコレラ患者が定期的に報告されているが、昨年末から今年3月までの感染者数は過去20年で最も多く、2万1000人以上が感染し、少なくとも95人が死亡したという。

ジンバブエと国境を接する地域では2年ぶりに感染が報告されている。

サイクロン・フレディは2月上旬にオーストラリア北西部沖で発生。インド洋を西に進み、2月21日にマダガスカルに上陸、その後モザンビークに移動し、周辺海域で勢力を強め、マダガスカル西部の広い範囲に2度目の被害をもたらし、先月モザンビークとマラウイに再上陸した。

WHOモザンビーク事務所によると、同国の163の医療施設がフレディの被害を受けたという。

国内11州のうち8州で感染が報告され、患者は増え続けている。洪水による衛生環境の悪化がコレラの感染拡大に拍車をかけているようだ。

政府は2月から新たな予防接種キャンペーンを開始。約41万人が経口生ワクチンを接種する予定である。

コレラは感染性下痢症のひとつで、治療せずに放置すると数時間で死に至ることもある。コレラ菌に汚染された水を飲んだり食品を食べたりすることで感染する。

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