◎モロッコのサッカースタジアムは何年も前から、サポーター間の暴力の舞台になってきた。
2019年4月/モロッコ、首都ラバトの繁華街(Getty Images/AFP通信)

3月22日、モロッコ警察は南部のサッカースタジアムで発生したサポーターによる乱闘騒ぎで、未成年56人を含む少なくとも84人を逮捕したと明らかにした。

乱闘は21日に南部のスタジアム周辺で発生した。モロッコでは現在、王立モロッコサッカー連盟主催のモロッコ・カップが開催されている。

地元メディアによると、逮捕された84人は「暴力行為、刃物の所持、公道での泥酔、器物損壊」の疑いが持たれているという。

サポーターたちは南部アガディールのスタジアムで行われたハッサニア・アガディールとFUSラバトの試合を観戦した後、殴り合った。地元メディアによると、取り締まりにあたった警察官7人が負傷したという。

首都ラバトでも1週間前に行われた別のカップ戦で乱闘が発生し、未成年18人を含む少なくとも70人が逮捕されている。検察庁によると、70人のうち18人が暴力行為や器物損壊などで起訴されたという。

さらに検察庁は、「犯罪組織の結成、強盗、強姦未遂」などの容疑で拘束中の42人に対する捜査を開始したと明らかにした。地元メディアによると、逮捕された未成年18人のうち10人に対しても同様の容疑で捜査を進めているとのこと。

モロッコのサッカースタジアムは何年も前から、サポーター間の暴力の舞台になってきた。カサブランカの2大クラブ、ウィダードACとラジャ・カサブランカの熱狂的なサポーターはスタジアムの外で何度も衝突している。

2016年初頭にサポーター2人が乱闘で死亡した後、当局はフーリガン対策を強化し、スタジアム内で相手サポーターを煽る看板や横断幕の設置を禁止した。

スポンサーリンク