◎スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
2014年7月13日/スーダン、ダルフールの集落(Getty Images/AFP通信)

スーダン西部ダルフール地方で準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」とアラブ民兵の戦闘員が暴れまわり、この数日で市民800人以上を殺害した。国連が11日、明らかにした。

軍政とRSFは4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。サウジと米国が仲介した停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。

一連の戦闘による死者は1万人近くに達したと推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いとみられるが、調査が進む目途は全く立っていない。

ダルフールでの暴力は今月初めに激化したとされる。

この紛争は軍政・RSF合同軍が独裁者オマル・バシル (Omar al-Bashir)を排除してから4年後に勃発した。

2019年に失脚したバシル はアラブ系部族を武装化し、「ジャンジャウィード」と呼ばれるアラブ系武装民兵をダルフールに送り込んだと告発されている。

国連はダルフール紛争でアラブ系とアフリカ系部族、最大30万人が死亡し、270万人が故郷を追われたと推定している。

国連によると、RSFとアラブ民兵はこの数週間、ダルフールで大きく前進し、軍政の支配地域を占領したとみられる。

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