◎マリ軍は昨年5月の軍事クーデターで民主指導者を追放した。
.jpg)
マリの軍事政権は16日、サヘル地域で活動する対テロ部隊(通称G5サヘル)からマリ軍兵士を撤退させると発表した。
G5サヘルは西アフリカのニジェール、モーリタニア、ブルキナファソ、チャド、そしてマリの兵士で構成され、2014年に発足、2017年に実戦配備された。
部隊に関する会議はマリの首都バマコで今年2月に開催される予定だったが、4カ月近くたった今も会議は開催されていない。この会議で部隊の輪番議長国はマリに戻る予定だった。
マリ軍は2020年8月の軍事クーデターで政権を奪取するも数カ月で民主指導者に権力を返上した。しかし、昨年5月のクーデターで再び民主指導者を追放した。
西アフリカを統括するECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)はマリ軍に異議を唱えているが、指導者のゴイタ(Assimi Goita)大佐は先月、民主化への移行には早くとも2年かかると述べ、ECOWASの要求を却下した。
ゴイタ政権の報道官は16日遅くに放送された国営メディアのインタビューの中で、「G5サヘルからの離脱は、マリを孤立させようとしている外国勢力の陰謀に関連している」と語った。「その結果、マリ共和国政府はG5サヘルを含む関係部隊およびすべての機関から兵士を撤退させることを決めたのです...」
マリ軍はG5サヘルに兵士400~600人を派遣していたとされる。G5サヘルの報道官によると、マリ兵は地域内にとどまるが、マリ軍の管理下に置かれるという。
G5サヘルは資金不足の影響で当初予定していた5000人の部隊を構築できていない。
フランス主導のアフリカ連合軍は2012年からサヘル地域で活動するアルカイダやイスラム国(ISIS)関連のジハード組織と戦っている。犠牲者は数千人、約150万人が避難民になったと推定されている。
マリとフランスの関係は、マリ軍がロシアの民間軍事会社「ワグネル」の傭兵を雇ったことで急速に悪化した。
.jpg)