◎第1ラウンドの結果は来週確定する見込み。過半数を獲得する候補がいなかった場合は上位2人が12月20日の決選投票に進む。
2023年11月16日/マダガスカル、首都アンタナナリボの大統領選投票所(ロイター通信)

アフリカ南東部・マダガスカルで16日、大統領選の投票が締め切られ、開票作業が続いている。

野党候補12人のうち10人が現職のラジョエリナ(Andry Rajoelina)大統領と選挙管理委員会を非難し、有権者にボイコットを呼びかけていた。

首都アンタナナリボなどでは数週間前から選挙に抗議するデモが続き、一部の暴徒と機動隊が衝突。負傷者が出る事態となった。

地元ラジオ局は選管当局者の話しとして、「投票率は過去最低を大幅に更新する20%前後になる見込み」と伝えている。

ラジョエリナ氏を支持する地域では投票所に行列ができたという報告もあったが、ほとんどの地域で有権者の姿はほとんど見られなかった。

野党は16日、選挙の延期を改めて要請。アンタナナリボの市民社会グループも同様の声明を出した。

また野党は選管の責任者を解任し、選挙に関する問題を審理する特別法廷を設置するよう中央政府に求めた。

しかし、ラジョエリナ氏は野党の主張を退け、「抗議デモが暴動に発展したのはすべて野党の責任」と断じた。

ラジョエリナ氏はアンタナナリボの投票所で投票した後、「私はマダガスカルの民主主義を信じている」と記者団に語った。「野党は暴力で問題を解決できると信じているようですが、それは大きな間違いです...」

第1ラウンドの結果は来週確定する見込み。過半数を獲得する候補がいなかった場合は上位2人が12月20日の決選投票に進む。

投票率の低さは野党を勢いづかせる可能性がある。

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