◎17人は西部サブラタで民間人53人を殺害した罪に問われていた。
リビア、首都トビリシ郊外、イスラム国の車列(Getty Images)

リビアの裁判所は19日、イスラム国(ISIS)の元戦闘員17人に死刑を宣告した。

検察によると、17人は西部サブラタで民間人53人を殺害した罪に問われていたという。

首都トビリシの裁判所は17人に死刑、2人に終身刑、14人に実刑判決を言い渡した。14人の刑期は明らかにされていない。

リビアは6年に及ぶ内戦の後、2つの政府の対立に悩まされている。

トビリシと東部に拠点を置く政府は互いを非難し、民兵組織の衝突を引き起こしている。

過激派は2011年の革命でカダフィ(Muammar Gaddafi)大佐を討伐した後、急速に支配地域を広げ、ISIS台頭の礎を築いた。

ISISは2014年に複数の主要都市を制圧し、多くの民間人を虐殺した。しかし、シリアやイラクとは異なり、それ以上支配地域を広げることはできず、強力な武装民兵組織に押され、壊滅した。

西部サブラタ郊外にはISISの訓練キャンプがいくつもあった。

ISISは2016年3月、サブラタの自治体本部を占領し、リビア当局者12人の首をはね、遺体を道路に並べた。この虐殺はライブ配信され、民兵の怒りを煽った。

ISISに支配された地域は斬首を含む公開処刑の舞台と化し、数百人が殺害されたと考えられている。この地域では集団墓地がいくつも発見されている。

米国の情報機関によると、ISISはこの地域における最盛期時、6000人もの戦闘員を有していたという。

しかし、民兵の攻撃で主要拠点の中部シルトを失うと内陸部に逃亡。その後のさらなる取り締まりで多くの戦闘員が死亡または拘束された。

地元メディアによると、サブラタ周辺にはISIS残党の拠点がいくつか存在するという。

米軍は2016年2月、ISIS掃討作戦の一環としてサブラタ近郊のISIS訓練キャンプを空爆。少なくとも40人を殺害した。

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