◎イスラム国(ISIS)は2014年に複数の主要都市を制圧し、多くの民間人を虐殺した。
リビア、首都トビリシ郊外、イスラム国の車列(Getty Images)

リビアの裁判所は29日、エジプト人を含む数十人を殺害したとして、イスラム国(ISIS)の戦闘員23人に死刑を言い渡した。

地元メディアによると、西部の都市ミスラタの裁判所ではISIS関連の裁判が複数行われているという。

判事は警察施設や公共物を破壊したとして逮捕された別のISIS戦闘員14人に終身刑。9人に禁固3~12年。5人を無罪とした。

同裁判所はそれ以上の詳細を明らかにしていない。

イスラム過激派を含む民兵は2011年の革命でカダフィ(Muammar Gaddafi)大佐を討伐した後、急速に支配地域を広げ、ISIS台頭の礎を築いた。

ISISは2014年に複数の主要都市を制圧し、多くの民間人を虐殺した。しかし、シリアやイラクとは異なり、それ以上支配地域を広げることはできず、強力な武装民兵の攻撃に屈し、壊滅した。

東部地域に拠点を置く元国軍将校ハフタル(Khalifa Haftar)司令官はISISから領土を奪還し、支配地域を拡大。中部の港町シルトなどを支配下に置いた。

リビアの刑務所にはISISの戦闘員数百人が収監されており、その多くが裁判を待っている。

同国は6年に及ぶ内戦が終結した後も「2つの政府」の対立に悩まされている。

首都トビリシと東部に拠点を置く政府は互いを非難し、民兵組織を介して何度も衝突した。

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