◎現場は中部の港町シルト郊外。遺体は地元の医療機関に移された。
リビア郊外、イスラム国が造ったとされる集団墓地を調査する当局者(Getty-Images)

リビア当局は1日、イスラム国(ISIS)の旧拠点で集団墓地を発見し、18人の遺体を収容したと明らかにした。

政府報道官によると、現場は中部の港町シルト郊外。遺体は地元の医療機関に移された。

シルトは独裁者カダフィ(Muammar Gaddafi)大佐の出身地として知られ、2015~2016年にかけてISISの支配下に置かれていた。

ISISは国際テロ組織アルカイダと共に、2011年の革命とNATOによる紛争介入後、リビアに足場を築いた。

首都トリポリの暫定政府は2016年末、国際社会の支援を受け、シルトを奪還した。リビアの刑務所にはISISの戦闘員数百人が収監され、その多くが裁判を待っている。

政府報道官は声明で「遺体のサンプルを採取し、身元確認を進めている」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

リビアでは各地でISIS関連の集団墓地が見つかっている。シルト郊外で10月に見つかった墓地では42人の遺体が収容された。

2018年12月にはシルト近郊で30人以上の遺体が掘り起こされた。この遺体はISISが数年前に処刑したエチオピアのキリスト教徒と伝えられている。

西部タルフナでも数百人の遺体が見つかっている。この町は2020年6月まで東部と南部地域の支配者である元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官の支配下に置かれていた。遺体の身元は明らかになっていない。

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