◎リビア中銀は2014年、2つの組織に分裂。本部は首都トリポリに、副総裁をリーダーとする支部は東部に置かれた。
リビア、首都トリポリ近郊、治安部隊(Getty Images/AFP通信)

内戦下で分裂したリビア中央銀行が20日、統合を発表した。

首都トリポリに拠点を置く総裁(本部)と東部の港町シルトで活動する副総裁(支部)は共同声明で、「中銀は1つの組織になる」と述べている。

また総裁と副総裁はトリポリで会談したことについて、「長年の努力が実を結び、中銀は統一された」と強調した。

それ以上の詳細は明らかにされなかった。

同行は年間数十億ドルの収益を生み出す石油部門の資産と外貨準備の保管庫である。

カダフィ(Muammar Gaddafi)大佐討伐の末、国連の支援を受けることとなったドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相は2021年後半に予定されていた選挙を実施できず、国際社会を失望させた。

政治的な行き詰まりと争いは2つの政府を生み出し、混乱が収束する見通しは立っていない。

ドベイバ政権と対立するもうひとつの政府を率いるバシャガ(Fathy Bashagha)首相は東部の港町シルトに拠点を置き、2021年3月頃から権力闘争を続けている。

リビア中銀は2014年、2つの組織に分裂。本部は首都トリポリに、副総裁をリーダーとする支部は東部に置かれた。

バシャガ政権は20日、中銀の統一を歓迎した。ロンドンに本拠を置く会計事務所が統一に向けたプロセスを監視している。

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