◎国連の統計によると、レソト王国の殺人率(人口10万人あたり)は世界トップクラス。
レソト王国の集落(Getty Images)

アフリカ南部・レソト王国政府が凶悪犯罪を抑制するため、全国を対象とする夜間外出禁止令を発令した。

マテカネ(Sam Matekane)首相の報道官は18日の声明で、「市民は警察庁の決定に基づき、午後10時~午前4時の間、外出を控える必要がある」と述べた。

禁止令は16日に公布され、終了時期は未定としている。

警察庁は著名なラジオジャーナリストが週末に射殺されたことを受け、夜間外出禁止令の発令を決めたようだ。

それによると、このジャーナリストは職場を出たところで何者かに7発撃たれ、その場で死亡が確認されたという。容疑者は捕まっていない。

警察庁は声明で、「殺人事件が増加傾向にあるため、夜間の外出を控えるよう全国民に要請する」と述べている。

国連の統計によると、同国の殺人率(人口10万人あたり)は世界トップクラス。アフリカ大陸で最も高いという。

しかし、経済界や医療業界は禁止令を「非人道的」と非難している。その時間帯には多くのビジネスマン、医療従事者、警察官、ジャーナリストなどが移動する。

警察庁によると、禁止令を破った者には2年以下の懲役または罰金が科せられる可能性がある。

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