南スーダン大統領、制裁中の盟友を与党副代表に登用
▽同国ではキール大統領を支持する勢力とマシャール副大統領を支持する民兵による小規模な戦闘が続いている。
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アフリカ東部・南スーダンのキール(Salva Kiir)大統領が与党の人事を再編した。現地メディアが21日に報じた。
同国ではキール氏を支持する勢力とマシャール(Riek Machar)副大統領を支持する民兵による小規模な戦闘が続いている。
キール氏が後継者を決めたのではないかという憶測が広がる中、公式の法令によると、同氏は与党の盟友である第2副大統領を与党・スーダン人民解放運動(SPLM)の副議長に昇格させたという。
この第2副大統領は2017年、自身の建設会社が公共事業で優遇措置を受けていた疑いで米国から制裁を受けた。
もしキール氏が退陣すれば、SPLMの副議長が大統領代行に就任する。
キール氏はマシャール氏に近い政府高官を解任し、マシャール派を怒らせている。
3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。
キール氏はこれに反発し、マシャール派の閣僚を含む複数の幹部を逮捕。3月26日にはマシャール氏も逮捕・勾留した。
マシャール氏を含む高官数人が現在、自宅軟禁下に置かれている。マシャール氏の支持者の中には弾圧を恐れ、国外に逃亡した者もいる。
南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。
アフリカ連合(AU)や東アフリカ共同体(EAC)などが南スーダンに代表団を派遣し、関係者と協議している。